年齢を重ねると、突然いろいろな症状に見舞われることがあります。血管が切れるなども、そのひとつ。これは、老化により血管が弱くなってしまったために起きる症状。では、どのようにすると、血管の強さが保てるのでしょうか。
血管の強さのカギとなるのが『血管内皮細胞』です。内皮細胞とは、血管のもっとも内側にある細胞のことで、直接血液と触れる組織でもあります。役割は主にふたつ。まず、血液に含まれている成分を、血管壁内へと侵入させないようにする“バリア機能”。もうひとつは、一酸化窒素を生み出すことでもたらす血管の“活性化機能”。一酸化窒素を排出することで血管に刺激を与え、血圧を下げたり、血流を改善する効果などがあります。
内皮細胞の働きは、血管の拡張や収縮に大きく関わっているので、鍛えることで強い血管ができあがります。とはいえ、意識して動かせる部分ではないので、健康を維持するためには、普段の食生活が重要になります。
良いとされているのが、緑黄色野菜。含まれているルテインという成分には、血管内の悪玉コレステロールの発生を防ぐ働きがあります。トマトに含まれるリコピンや、ショウガに含まれるジンゲロールやショウガオールにも同様の効果が見込めます。逆に、良くないのが塩分の高い食品です。摂取しすぎると、血管内の組織を傷めてしまう要因になります。
食生活の改善により血管が元気になれば、血管系の病気である脳卒中や心筋梗塞といった重度な症状を予防することができます。もちろん、精力アップへの効果も絶大。男性器への血流が促され、強い勃起力が期待できます。
人間の血管を伸ばすと、地球2周半分の長さがあるといわれています。需要な役割を担う血管。その一本一本を大切にしたいですね。